miyaのベネチアレポート
12:グラフィックフェスティバル
9月30日から10月2日までの3日間、学校が主催するグラフィックフェスティバルがありました。24のイタリアのグラフィックスタジオ(www.redwineandgreen.it/)が参加し、ワークショップや作品展、レクチャーなど内容の濃いフェスティバルとなりました。生徒がスタッフとなり、運営したのですが、私もその一人として参加しました。

中心となって計画していた人が、前期の私のクラスの教授で、授業で作った作品も展示しようという事になり、最終、10人くらいの作品を選んで、そのメンバーに私も選ばれました。7月から計画しはじめて、私の作品ももう一つ新しい物を加えることになり、この夏、着々と準備を進めてきました。

しかし、結局、クラスの作品展はなくなってしまったんです!
8月前期までの話し合いでは10人弱が集まって、作品の方向性などを調整し合っていたのですが、9月になったらそのメンバーが2人、3人と来なくなり、最終的には私だけ残ってしまいました。参加予定だった人たちは、開催期間にも姿を見せず、ひっそりと立ち消えになってしまいました。

しかし、私の作品は展示していいということになり、階段横の場所をもらって、そこはすっかり私の空間となっていました。通り過ぎる人たちが足を止めてじっと見てくれるのは、ちょっと照れたけど、嬉しい事でした。


そして、スタッフとしても参加した私ですが、これがまた、まとまりがないグループで、うんざりされられてばかりで、それは、イタリア人の特性なのかとも思いました。
まず、8月初めにあった会議では、各自仕事を割当て、担当するグラフィックススタジオも決めて話をしていたのに、実際には、当初の半分以上のスタッフ予定が参加せず、仕事量が倍になり、私も逃げ出したくなりました。
でも、残ったスタッフがいい人たちばかりだったので、その人たちを見捨てるわけにはいかず、開催一週間前から、めまぐるしい日々が続く事になりました。

そして開催初日の朝、疲れがピークに達していましたが、大勢のデザイナーがやってきて、人が集まり、作品が並んでいくのを見たら、気分は一転して楽しくなりました。午後には、ワークショップにも参加させてもらいました。
次の日は、もう、スタッフも落ち着いて余裕ができたので、朝からワークショップに参加させてもらい、一日中、一心に作品制作に取り組みました。

最終日も、他のワークショップに参加しましたが、講師が予定時間を2時間過ぎても現れず、その間、他の展示の様子をじっくり見て回りました。
結局、1時間くらいしか作品制作の時間がなく、慌てて作ったのですが、その時作品の一部が、このサイトに載っています。
www.thisisamagazine.com/isthisamagazine/

二人のデザイナーが運営しているネット上のグラフィック雑誌で、そのサイトの一部に、今回のワークショップに参加した生徒たちの作品を載せてくれました。
テーマは"Caos happens"で、雑誌の概念から考え直して、自分なりのページを作ってみようという試みでした。私は、6ページほど作ったのですが、選ばれて載せられたページは、"???"、私にも意図が分かりません。

そして無事に終了したわけですが、とてもいい経験をしました。
結局は、とても楽しかったし、他の学部やクラスの人たちと仲良くなれたし、デザイナーの人たちの話や作品にも刺激を受けたし、充実した日々でした。

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