DX通信

【このページの最終更新日:1998年1月18日】

1. DX通信

DX通信を扱った書籍やWebページは世にたくさんありますが、そこでは「DX=ハンティング」とし て取り扱われています。もちろん「ハンティング」とは「アワード・ハンティング」の事で、しかも その9割は「DXCCハンティング」の事でしょう。 アマチュア無線を始めた人が初めてHFにQRV する様になり、そこで「DX」を「DXCCハンティング」として知り、誰もが同じ様にハンタ ーの道に入って行くのが現実の様です。 そしてハンターとなった人の多くは(決してすべてではあ りません)「他人との競争」と言う道に入り込んで行き事になる訳です。

当局は、決してアワードハンティング、とりわけDXCCを否定するものではありません。 当局も 一時期一生懸命没頭して楽しんだ時期があります。しかし、それがいつの間にか「他人とのむなしい 競争」に陥った時に、この素晴らしいアマチュア無線が自分の人生や人間形成にとって必ずしもプラ スになっていない事に気が付き、目が覚める思いがしました。

DXとはそもそも「Distance QSO」で、「遠方の局と交信する事」に他なりません。そしてこれは一 般的には電離層伝播を使ったHF帯での交信を意味しているわけです。(後に技術革新により、衛星 を使ってもDX通信ができる様になった訳です。 また、UHF帯での限界的な遠距離通信にも広い 意味でDX通信と言う言葉が使われています。)

DX通信は、地上波では届かない遠方の局(結果的に海外局と言うことになります)と交信する事そ のものを意味しています。 そしてそれは何よりも自分の住む社会や文化を超えた交流を通じて自分 自身と人生を豊かにできる、ハムに与えられた素晴らしい特権行為です。「59、QSL?]のQSO でも結構だし、DXCCやアワードハンティングも結構です。 ただ、「DX=DXCC」と言 った風潮のみがはびこり、伝えられて行くのを見るのは忍びがたい物を感じるのです。

DX通信は決して競争をする場ではありません。 交信を楽しみ、国を越えた人々との交流を通じ、 「自分自身と人生をより豊かにする」為のロマン溢れる出会いの場がDX通信なのです。

2. コンディション把握

「DX=DXCCではない」等と言っておきながら、ますはパケット・クラスターです。(パケット クラスターの詳細については『パケット』のページをご参照下さい) パケット・クラスターは言うまでもなくいわゆるDXerの集まりで、珍局をはじめとする「価値の 高い」DX局のQRV情報をリアルタイムに交換するネットワークです。 しかしそれだけではあり あません。特にWebクラスターではなく、無線のクラスターでは、ネットワークに参加している各 局と、メールやトークで情報交換・交流がはかれる他、送られて来る数々のDX局のQRV情報は、 各バンドでのコンディションを把握するのに最高の情報源となるのです。 ハンティングだけでなく、 当局の様にDXラグチューを楽しんでいる場合でも、「おっ! 14MHzでスペインが入感してき たか! じゃ、やるかな...」となる訳です。 Webクラスターはパケットクラスターのインタ ーネット版です。 DX局のQRV情報のリアルタイム取得(もちろん過去の入感状況もチェックで きますが)だけになりますが、無線のパケットクラスターと違ってワールドワイドに情報がとれるの が最大の魅力です。


3. DX(エクス)ペディション

海外の、ハム常駐局がほとんどいないQTHに出かけ移動運用を行うDXペディションの中には、歴 史に残る壮絶な自然環境との闘いの中で繰り広げられたものも少なくありません。 まさに夢をかけ た男の闘いでありそれを見守る側にも血涌き肉踊る興奮と感激を与えて来てくれました。  最近の 新しいアワード(IOTA等)を追いかける人口の増加と共に、今後益々盛んに実施されて行くでし ょう。 

さて、この様なシリアスなペディションは多分に過激なDXハンティング・レースを背景に行われて いる訳ですが、他方で「DX-QSOを楽しもう」と言う発想で、私財を投げ売って暇をつくっては 海外遠征を行い移動運用を楽しんでいる方も存在します。 当局の友人の中でもそんな方が何局かお られます。 そんな方達のひたむきな姿に胸を打たれ、以前から何か協力できる事はないか、と思っ ていましたが、当コーナーで「運用ログの検索エンジン」を構築し、ご同意を得た方のデータを公開 する事と致しました。 皆さんのQSOが簡単に検索できますので、是非ご活用下さい。

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