自宅シャックのモバイル遠隔操作化プロジェクト

■ STEP 1 ■

【このページの最終更新日:2009年5月29日】

ここ数年の間に、自宅を離れたロケーションの良いインターフェアの心配もない所にリモート・シャックを建造し、インターネット経由でPCを使って遠隔操作をして 運用されている局があちこちで見かけられるようになって来ました。 全く持って羨ましいい限りですね。

さて、当局はリモート・シャックはともかく、リグをインターネット経由の遠隔操作で操ると言う事自体に興味を惹かれたと同時に、将来「ほら、おまえに裏山 の土地をあげるよ!」と言ってくれる方がもしも突然現れた時に困らないように(爆)、とにかく遠隔操作技術を習得しシステムを完成させたいと考えました。

そこで発想の転換です。 当局はFBなリモートシャックを遠隔操作するのではなく、それなりにDX局ともQSOするに困らない自宅シャックを、外部から遠隔操作を する事を目指しました。 それも会社や別荘(それはありえないか・・・)のPCで光/ADSLラインからアクセスするのではなく、「モバイル」からのアクセスです。  モバイルPC+データ通信カード(無線LANが繋がらない環境でもOK!)で、アウトドアだろうが、移動中のモービルであろうが、会社の休憩室からであろうが、旅先の ホテルからであろうが、いつでも自宅シャックからと同じようにQSOできるシステムです。

あ、良く考えてみたら滞在先のホテルの無線LANとか有線LANに接続すれば、「世界中どこにいても自宅シャックからオン・エアできる」システムでもあります!(ひぇ〜〜)


このプロジェクトは現在進行形です。 とりあえずモバイル環境から14MHzSSBでFBにDX-QSOができる所まで漕ぎ着けたのを機会に、バージョンアップ毎に随時記事を 書き足してご紹介して行く形式でこのページを開設しました。 (これから始めて見ようと思う方が少しでも参考にしやすいように、上から下にバージョンアップして行く流れとします)




【前提となる自宅シャックの基本設備】

トランシーバーヤエス FT-817ND (5W)
アンテナ自作 14MHz 5エレ モノバンド八木 (22mh)
ローテーターエモト 1200FX
制御用PCPanasonic Let's NOTE CF-W4 1.7GHz/RAM1GB WinXP HomeEdition


FT-817はもともと移動運用の為に購入したのですが、移動セット一式を格納したバッグに入れたままでは如何にももったいないし、良く考えてみたら1960年代のオール真空管式リグばかりの我がシャックにあって、唯一まともにPCで制御できるリグだった(笑)ので、本プロジェクトに活躍してもらう事になりました。


【前提となるモバイル環境】

モバイルPC台湾ASUS製 Eee PC901 1.6GHz/RAM1GB WinXP HomeEdition
データ通信カードEMOBILE D02HW/下り最大7.2Mbps


このモバイル環境で、既にEchoLinkへのモバイル・アクセスに成功していますので(DXラグチュー派の革命「EchoLink」ページをご覧下さい)、通信速度面でもアクセスビリティの面でも行けるだろうと判断しました。




STEP 1.トランシーバーをCATで操作する

まずは、トランシーバーを自宅シャック内のPCで操作する事が第一歩です。 大変良く出来たフリーソフトと、トランシーバーのPC操作(CATと言う)の為に各メーカーからは「CAT接続ケーブル」がオプションで売られていますので、難しい事はありません。

CATケーブルはFT-817の場合3,675円でオプション(CT-62)販売されていますので、それを購入します。 



FT-817側はミニDIN6ピンが接続されていますので、これをFT-817の 後部CATコネクタに差し込み、反対側のD-Sub 9ピンのコネクタをPCのRS-232Cポートに接続します。 最近のPCはRS-232Cポート(シリアルポート)を持っていないものが多いです。 私のノートPCにもシリアルポートがありませんので、USBとの変換ケーブルを購入し使用しました。(秋葉原の秋月電子で、ドライバーCD付でなんとたったの900円で購入できます!)

制御ソフトは、Ham Radio Deluxe(通称HRD)と言うフリーソフトをダウンロードします。 本当にこれだけたくさんの機能があってただでいいの?と疑いたくなる ような素晴らしい統合型アマチュア無線制御・通信ソフトです。

こちらからダウンロード・サイトに行けます

CATケーブルを接続してHam Radio Deluxeを立ち上げると、自動的にCONNECTウィンドウが開きます。



使用する無線機メーカーとモデル名をプルダウン・メニューの中から選択します。ヤエス、ケンウッド、ICOMのほぼ全てのPLLタイプのリグが登録されています。
COM PortとSpeedはCATケーブルを接続したシリアルポートの設定ですが、一番簡単で確実なのは、それぞれAuto-detect(自動設定)を選択する事です。
CI-V Address の項目はICOMのリグの場合のみアクティヴとなりますが、ICOMのCAT設定には各リグ毎のアドレスが必要になりますので(リグのマニュアルに必ずアドレスが記載してあります)それを入力します。 CTS DTR RTSはシリアルポートのフロー制御に必要なラインの選択ですが、メーカー/リグ毎に異なります。 上記CI-Vアドレスと一緒に、右側のヘルプ・ウインドウに詳細な記載がありますので参考にして下さい。

接続に成功すると、無線機パネル様のコントロール画面が開きます。



この画面で無線機のかなりの部分がコントロールできます。 いやむしろ無線機を直接操作するよりはるかに楽に色々な調整、セットができます。 最近のリグはファンクション・キーを長押しして、出たメニューをつまみをグリグリ回転させながら選び、他のプッシュスイッチで選択するなどの仕組みが多く、操作を覚えるのに一苦労だし、覚えても操作が面倒くさいですよね? 例えばモード別のマイクゲインなどはスライドスイッチ(画面最下部)が沢山並んでして。それらをマウスで直接スライドして連続可変でセットできます。 色々なコマンドも専用ボタンに割り当てられていますから、特にことFT-817に関しては特に操作性は飛躍的に向上します。 色々試してみると良いでしょう。 またこの画面のレイアウト、配色などはすべて自分の好みにカスタマイズする事ができます。 ここまではあっと言う間にできました。 何も難しい事はないと思います。



検索エンジン等 から直接このページをヒットされた場合は Top PageよりアクセスするとMAFNETの全てのペ ージがご覧になれます