移動運用設備

■2009年(現在)■

【このページの最終更新日:2011年11月21日】

アマチュア無線を始めて42年間、今までは移動局と言えばモービルで、いわゆる旅先・出張先からの移動運用と言うのはお遊び程度しか手を出した事はありませんでした。 ところがヤエスのFT-817と言う卓越した完成されたリグと出会い、手を出さずにはいられなくなりました。  

普段はシャックの机のかたすみにポンと置いて、外部アンテナをつないで結構「メインリグ」として活躍中です! 5WQRPの威力は恐るべし!14MHz5エレ八木との組み合わせは驚きの連続です。 

QSOする相手局の方は一様に「普通の100Wベアフット局と全く変わらない!」と驚かれています。 DX局からは、最初は本当に5Wか?と聞かれ、次に「Congratulations on your QRP!」と賞賛のレポート?を一様に貰っています。 国内・DX共、パイルでさえなければまずどの局ともQSOができています。 コンディションが良い時ならCQを出してもちゃんとコールされます。(QRP運用ではCQは徒労に終わる事が多く、CQ局をいち早く探してコールしたり、他局とのQSOを終えた局をコールするのが普通だと思いますが) 100W局からは、こちらから送るRSレポートとほぼ同じRSレポート、1KW局から貰うレポートも、こちらから送るRSレポート対比マイナスS2ないしはS3程度です。 

永年の習性?で、パワーがないと飛ばない=QSOはできないと思い込んでいた事を思い知らされます。 10年以上前、18MHzで3CX3000を2本も並べていたのが一体何だったんだろうと思わざるを得ません。(笑)  21世紀ECOの時代、この簡便な電池でも動くQRP機、なんと言ってもインターフェアの心配が全くないのが精神衛生上すごくいいですね! まさに一石二鳥です。 


本命の移動運用での使用はこれからですが、先日のALL-JAコンテストに、「模擬移動運用」を自宅から7MHzのCWで行ってみました。 10m長のロングワイヤを2階の窓から5.5m長の釣竿にからげて外に突き出しての運用です。 ワイヤーの半分(5m)は室内を這っている状態にも係わらず、コールする局はほとんど一発で応答があり、あっと言う間に20局近くとQSOができました。 いやぁ凄い事になりました。


使用機器

    トランシーバ: YAESU FT-817ND 1.9MHz〜430MHz CW/SSB/AM/FM 出力5W
             AC電源は、ノートPC(ダイナブック)の電源を改造、入力AC100V〜240V、出力DC15V 2A

    アンテナ: 10m長ロングワイヤ + 5.5m長 18段伸縮釣り竿 + 10m長カウンターポイズ

    アンテナ・チューナー: MIZUHO KX-S9(πC回路シングルワイヤー用)

    SWRメーター: DAIWA CN-410M改造(余分な基板を排除、最小限の大きさにまとめアクリル・カバーを取付た超小型版)

    CWパドル: LLAVES TELEGRAFICAS 「AMIO」ミニ・パドル

    マイク: ICOM SM-2改造(マイクエレメントはSM-8用に交換)






ノートPC(ダイナブック)用のAC電源を改造してFT-817用のAC電源としました。 100V〜240V入力でDC15V・2A出力で、小型で軽量、まさにぴったりです。 FT-817の電源電圧表示機能では14.7Vとなっています。(FT-817は最大16Vまでの印加が可能です)

ラグチュー派の当局としては、モービル以外ではハンドマイクが好きでないので、起用したのが業界最小?のスタンド・マイク、ICOMのSM-2です。 但し、コンデンサーマイク・エレメントは同じICOMのSM-8用の物に交換、一部回路を変更してあります。 これで結構FBな音質と十分なマイクゲインを得ています。(SM-2の底にあるマイク・アンプのゲインは半分程度で、30cm離れて普通に喋っても、オリジナルのダイナミック型ハンドマイクを手に持って口にかなり近づけて話した状態と変わりません)




FT-817内蔵のSWRメーターでは大変使いにくいのと、出力モニターができないので、これまた業界最小?のクロス型SWRメーター、DAIWAのCN-410Mを起用、但し、本体がまだ大きいので分解し、検知ユニットをメーターの裏に貼り付け、電子回路基板を排除、変わりに半固定VRでメーターを校正してアクリルのカバーを付けて超ミニクロスメーター型SWR計に改造しました。 これがあるのとないのでは運用時の便利さ快適さは雲泥の差です。








MIZUHOのアンテナ・チューナー KX-S9はπC回路を有していて、同調バリコンは3つあります。 同調範囲が広く、10m長のロングワイヤーで3.5MHz〜50MHzまで問題なくマッチングが取れます。 FT-817の必須アイテムです。 赤いLEDは同調時に点灯するので、同調点を見つけやすく大変便利です。
KX-S9のケース上面には大きなゴム足が2つ貼り付けてあり、ケースにいれたままのFT-817が丁度良い上向き角度で載せられるようにしてあります。 チューナーの上にFT-817を置くことで、パネル面の操作性はバツグンに向上。




スペインのLlaves Telegraficas(ジャーベス・テレグラフィカス)社製の金メッキ仕様のミニ・パドルAMIOは、FT-817にベスト・マッチです。 
重さがしっかりあるので、ミニ・パドルにありがちなキーを押す度に本体が動くなんて事もなく、大変素晴らしい操作感です。






これが出動時?のパッキングの様子です。 ノートPC用のカバンにぴったりと全てが入りました。 ミニ・パドルAMIOは蓋付きタッパーケースにクッション材と共にいれてあります。
内ポケットから覗いている赤・黒ワイヤーがアンテナとカウンターポイズです。




外ポケットに、ノートPC(ダイナブック)のAV電源を改造したFT-817用のACアダプター(15V・2A)が入ります。
右側の赤黒の袋は全長5.5m、18段伸縮の釣り竿です。




釣り竿袋をはさんで、これでオールインワン! 気軽に持ち運べます。 海外旅行の時はこのままスーツケースに放り込んでもOKですね。 クッションの効いたノートPC用バッグなのでプロテクト状態は良好です。






【追記1】 (2009年9月18日)

山岳/ハイキングの友として荷物にならず気軽に楽しめるサブ・リグを入手しました。



MIZUHOのピコシリーズの50MHzSSB/CWトランシーバーMX-6Sと、アツデンのホイップアンテナARD-6M(全長1.3m)です。
ヤフオクでも値が張る人気製品ですが、運良く極上品を破格値で落札する事ができました。
クリスタル2個をVXOで50.150MHz〜50.250MHzの100KHzをカバーしています。(出力は1Wです)

50MHzは交信相手も多く、高い所からのQRVでは思わぬところまで良く届き、Eスポが開ければ国内から海外まで交信が可能と、これ一台だけの気軽なサブ・リグとしては最適かもしれません。






追記2】
(2009年12月19日

車は使うけどモービル運用ではなく、山などのロケーションの良い所に出かけて外部アンテナを上げ、色々なリグを持ち込んで行う「ミニ・ペディション」的な移動運用ができるように設備を用意しました。



とりあえず山岳移動の効果が極端に高い、6mのアンテナ(HB9CV)と、アンテナ・マスト(4m高)を整備しました。

ポールを固定する「踏みたて君」は買うと高いので、ホームセンターで見つけ た「駐車場ポール立て」(たったの2,700円!)に、ボール盤で貫通穴を二つ空けて、ボルトに ステンレス蝶ナットを付けて、簡単にかつ頑丈にマストを固定できるようにしました。  アンテナはすべてネジ類は蝶ネジに交換整備済みで、工具は一切使わずに、アンテナ組 立〜設置ができます。 アンテナとポールはちょうど練習用ゴルフバッグが保管ケース として具合がいいので採用しました










追記3】
(2011年11月21日

やはり移動運用も詰まる所はHF帯でのDX QSOです! 実はかなり以前に「製作」したQRPポータブル機があったんですが(ミズホのピコ14を大胆に?改造したトランシーバーです)それをもう一度整備して復活させました。 



やはり1W以下でなくてはQRPとは言いたくない! 手軽に旅の友として旅行カバンに放り込んで持ち運べる、超コンパクトなCW/SSBの両モードを持つ14MHzモノバンド・トランシーバーでのQRP運用は中々楽しいものがあります。

愛称「MACO-14」と呼んでいるこのリグは、PICO-14に、@DC-DCコンバーター(ピコは9V駆動です)、ACWエレキー、Bモニター用AFトーン発振器を内蔵させ、本体上部にジャンクのCCWパドルのメカ部分を取り付けて、DC12Vのシールドバッテリーで駆動できる完全なオールインワン・トランシーバーとしたものです。

アンテナは14MHzのワイヤー・ダイポールがぴったりで、結構DXとのQSOができて感激する事があります。 飛ばなくて当たり前だと思っているとできた時の感激はひとしおです!(笑)







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