DXラグチュー派の革命「EchoLink」

【このページの最終更新日:2014年5月31日】

 
JR1MAF-L リンクノードの設備です。(IBM G-41+ALINCO DR-420 35W + 25mh 9dbi GP)  周波数:431.98MHz(トーン100Hz)



■ EchoLinkが、私のアマチュア無線運用スタイルを根本から変えました! 海外の局と安定したラグチューを楽しむ為に、HF帯の大きなビーム・アンテナとンKWのリニア・アンプはもう要りません! 近所のインターフェアとはもう完璧におさらばです。 設備代も電気代もほとんどかかりません。

■ HF帯でのコンディションに左右される出逢いの不確実性が魅力だと考える方も、EchoLinkのランダム・コネクト機能(世界中の参加局にランダムに接続してくれる機能)を使えば、もうHF帯へのこだわりがなくなるかもしれません。

■ HF帯でのビッグアンテナ+ハイパワーは、アワード・ハンターに任せましょう! DXラグチュー派を目指し、標榜する方にとってはEchoLinkに勝るものはありません。

■ 相手局が隣町であろうとブラジルであろうと、全く差異なくスーパー・ローカルのクオリティで交信できます。 日本にいながらにして、まるで相手の国のホテルの窓からUHFのトランシーバーで現地のローカル局とQSOをしているかのようです! これは本当に凄い事です!!






■ 上の図がEchoLinkの基本的な仕組みです。 このようなインターネットに音声を乗せて行う通信を「VoIP」(Voice Over Internet Protocol)と呼んでおり、アマチュア無線に実用化されている方式(ネットワーク)にも、D-STAR、APRS、WIRESなど幾つか存在していますが、その中でもEchoLinkは特殊な無線機や付加装置の購入を必要としない、極めて優れた通信方式です。 ソフトウェアはK1RFD局を中心とするグループによって作成され、無償でダウンロードして使用する事ができます。

■ EchoLinkに参加する為には、まず自分のコールサインの認証をK1RFDグループから取る必要があります。(そうしないとソフトを有効にするパスワードが発行されません) ソフトをダウンロードして実行すると、メールで申請する手続きに導かれますので、それに従って行います。 早ければ1時間、遅くても2,3日で認証のメールが戻って来ます。

■ 自分がパソコンだけで参加する場合も、V/UFHのトランシーバーを使って参加する場合も、そもそも世界でどのコールサインの局がインターネットに接続されて存在しているのかわからなければ、非常に不便です。(無作為にランダムに誰でもいいから接続させるコマンドもありますが) どちらの場合もソフトをダウンロードし、インターネットにつないで接続局のリストを取っておく事になります。


■ 自分がパソコンだけで参加する場合(パソコンのマイクとスピーカーを使います。 スタンバイはスペースキーで行います。)は、ADSL以上の回線である事が必要です。  また、ルーターを使用している場合(家庭内で複数のパソコンをLANで使用している時など)は、ルーターに設定変更作業を行う必要があります。(これは初めての人にはちょっと難しい。 CQ出版社「インターネット・アマチュア無線」にやり方が詳しく書いてあります。) ルーターを使用していない場合(例えばBフレッツにパソコンを一台だけ接続しているなど)は、何も設定する必要がなく超簡単です。 ソフトの操作方法などは、ソフトのヘルプを見ればわかります。 奥は深いですが、基本的操作は簡単です。

■ 自分がV/UFHのトランシーバーを使って参加する場合は、DTMF(ピポパですね)が出せる必要があります。 (DTMFの音でノード局に対して色々コマンドを送って相手局や相手局付近のノード局に接続をする) トランシーバーにDTMF機能を内蔵していない場合は、DTMFマイクを別途購入する必要があります。 テンキー付のハンディ機などは全く問題ありませんね。 また、多くのリンク・ノード局はトーンスケルチを入れていますので、トーン(レピーターにアクセスする時と同じです)が出せる必要があります。

■ 以下の表が、DTMFコマンドの一覧表です

コマンド 内容 DTMF
ノード番号による接続 ノード番号の相手に接続する(各局はコールサインと別にノード番号が割り当てられています) ノード番号
コールサインによる接続 コールサインにより相手に接続する C+call+#
ノードへランダムに接続 すべての種類のノードからランダムに選択して接続する 00
リンク局へランダムに接続 リンク局(レピーター局も含む)の中からランダムに選択して接続する 01
カンファレンスにランダムに接続 すべてのカンファレンス(複数のリンクノードが集まっている合体中継ノード)からランダムに選択して接続する 02
個人ユーザーへランダムに接続 すべての個人ユーザーからランダムに選択して接続する 03
切断 最後に接続した局を切断させる #
すべて切断 すべての接続局を切断させる ##
再接続 最後に接続した相手にもう一度接続する 09
接続状態の確認 現在接続されている局のコールサインまたはIDをアナウンスさせる 08
IDの確認 ノードのIDをアナウンスさせる(ノードが何処にも接続されてない時のみIDがアナウンスされます) *
ミューティング ノードを受信専用にする(インターネット側へ非送信) 0511
ミューティング解除 受信専用モードを解除する 0510
コールサインによる状態確認 コールサインにより相手局の接続状態をアナウンスさせる 07+Call+#
ノード番号による状態確認 ノード番号により相手局の接続状態をアナウンスさせる 06+ノード番号
自局の音声(変調)の確認 アナウンスがあった後、送信する度に録音された物が再生されます。マイク・ゲインの調整を行ったりするのに
大変便利です。 また自局がどのようなメリットでノードに受信され、相手局で再生されるか確認できます。 

回数と時間に制限がないので、終わった後は必ず切断(#)して下さい。 後で他のアクセス局が迷惑します。
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■ この表に、ノードからのアナウンス内容も補記したPDFファイルを作成しました。 ダウンロードして印刷してお使い下さい。 DTMFコマンド一覧

■ まずはソフト・ウェアをダウンロードして見ましょう。 EchoLink ホームページ


■ カンファレンス(複数のリンク局や他のカンファレンス、または個人局など、「会議室」のようにたくさんの局がリンクしている、いわば「サーバー局」)は、まずワッチしているだけで本当に楽しくなります。 以下は当局のお気に入りカンファレンスです。 アメリカは、レピータを設置したリンク・ノードが主体でカンファレンスは多くありません。 アメリカとの交信はリンク・ノードの渡り歩きが良いようです。 ご参考まで。

カンファレンス名 所在地 ノード番号 使用言語 特徴など
*CARE_HUB* U.S.A. 119705 英語 米国中西部。米国はリンク(レピーター)ノードが圧倒的に多い中、リンク局が珍しく多いカンファレンス。
*AUSSIE* オーストラリア 95092 英語 母国イギリス・アイルランド・米国などもリンク英語圏では一番アクティヴ。一日中賑わっている。
*ESPANA* スペイン 6954 スペイン語 スペイン全土
*EA1SPAIN* スペイン 352223 スペイン語 EA1エリア(スペイン北西部)・・・JR1MAFがかつて居住していたエリアなもんで・・・
*ZONA-EA1* スペイン 353166 スペイン語 同上





● e-モバイル高速通信カード(7Mbps)とミニPCで広がるEchoLinkの世界! 

今e-モバイルの接続契約(毎月5,800円程度の固定料金で接続し放題)を前提に、セットで台湾製のミニPC がタダ同然(0円〜2万数千全円)で売られています。

これが、立派に使えます! 写真は西武池袋線(東京の池袋〜埼玉の飯能)の特急列車レッドアロー号の中で、*AUSSIE*(オーストラリアのカンファレンス)をワッチしている様子です。 高速で走行中にも拘わらず、道中の45分間、一度も途切れることもなく受信できます。(そもそも電話の接続が切れない事が凄い!)

このセットさえあれば、どこにいても世界中の局とラグチューができるし、自宅近くのリンクノードにアクセスすればローカルラグチューもできる訳です。 う〜〜〜ん、素晴らしい!!
私はこのセットを購入以降、毎日昼休みにアメリカやオーストラリア、イギリス、スペインなどとQSOを楽しんでいます。 カバンに入れてあるので、外に出ている時は景色のいい所に車を停めてのんびりとやっています。

ちなみにミニPCのスペックはクロック1.6GHz、メモリー1GB、メモリードライブ16GB、約8インチのディスプレイ、リチウムイオン電池で連続使用はなんと8時間! OSはWindowsXPです。 これはe-モバイルの契約とセットでたったの23,000円でした! 普通のノートPCはB5サイズでも大きいし重たい! 買った当初は嬉しくて持ち歩いていますが、だんだんおっくうになってしまいます。 このミニPCはまさにPDAとノードPCの中間を行く存在で、モバイルの決定版だと感じています。(大体モバイルで画像処理とか、オフィスとか真剣にやる必要はないっすよね!)







● 最近の状況 (2014年5月10日現在


こちらは現在のJR1MAF-Lノード・システムです。 ヤエスのSSB送信機FLDX400のケースの残骸を利用して、パネルのアルミ化粧版だけ入れ替えて総工費ゼロ円で3時間でドカン!と作ったものです。
送信時(赤)と受信時(緑)に点灯する LEDと、電源SWとPL(電源切ることはないですが)を取り付けました。 中はご覧のとおり大胆な粗造り! 安定化電源もケースごとネジ止め! トランシーバー(ALINCO)はモービルブラケット取り付け穴に、FLDX400 ケースの底板からネジ止め!
PCはメンテの時を考えてあえて固定していませんが、配線に縛られて動きません(笑)
完成したシステムはシャックの棚の一番上に据付ました。 いい感じです。

このシステムは私が3D2に2年間滞在していた間にも全くのノーメンテでノートラブルで働いてくれました。
フィジーにいても毎晩ローカル局とラグチューできたのは本当に心強かったです。
30年前にスペインに1年半滞在した時は、インターネットもなく、国際電話は高く、まったくコミュニケーションのとりようがなかったのと較べると夢のようでした。
EchoLinkは本当に素晴らしいです。

なお、PCにはタイマーで毎日夜中の3時にPCをリブートさせるユーティリティを入れてあります。 そのお陰で何年間もノーメンテで動いているんだと思います。









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