しし座流星群 (2001年11月18日)
【このページの最終更新日:2001年11月28日】
1.今年こそは!の日本での極大予想
母彗星であるテンペル・タットル彗星の33年振りの回帰から早くも4年経ってしまいましたが
デビッド・アッシャ博士の新理論が、必ず日本に極大が訪れると予測しており、今年こそは!
と期待されての当日を迎えました。 ピークは母軌道の違いから2つ訪れると予測され、第1
回目は19日午前2時31分、第2回目は午前3時19分と予測されました。
2.使用した観測機器
星座・流星の銀塩写真撮影用のシステム(移動観測用のビクセン・センサー赤道儀+スカイ
センサー2000に、アリガタ付の雲台プレートを装着し、ペンタックス67(60X70
mm版)に各種レンズ、ニコン Nikomat(35mm版)に シグマ 8mm/F4魚眼レ
ンズ)
ニコン Nikomat(35mm版)に シグマ 8mm/F4魚眼レンズ
3.11/18〜19 観測レポート
紅葉の中、群馬県北西部山岳地帯へ移動。 日没後、真っ暗になってやっと現地に到着。さっそ
く観測を開始しました。 直前まで天気は全国的に全滅だとの予報でしたが奇跡的にほぼ全国広
い範囲で快晴に恵まれました。 遠征地は標高1000m以上の山岳地帯で、空には銀河がくっ
きりと見えていました。 あとはデビッド・アッシャ博士の理論をが正しい事を祈るばかりとな
りましたが、夜半まではほとんど飛ばず、これは大丈夫かと気をもむほどでした。
ピークは母軌道の違いから2つ訪れると予測され、第1回目は19日午前2時31分、第2回目
は午前3時19分でしたが、最初にその予兆が観測されたのは23時24分でした。
突然東の空の低空からオレンジ色で弱々しい光をゆらゆらと放ちながら一直線に飛び続ける光条
が現れたのです。 ん?これは人工衛星?と思わせるような光条でした。その光条はわずかに光
度をゆらゆらと変化させながら南の山の向こうに消えて行ったのです。 今まで一度も見た事の
ない、とても不思議な光景でした。 地球が母彗星に突入し始め、しかもまだ地平線の下にある
しし座の方向から地球大気をまるで横からスライスするからのように、超低角度から突入してき
た、しし座大流星雨の第一陣である事は、すぐに感じて取れました。
夜半過ぎから次第に流星が頻繁に飛び交うようになって来ました。 これは、もう、間違いなく
来る! と誰もが確信しました。 それからの時間の経過はあっと言う間でした。 そしてほぼ
予想時刻通りにすざましい数の流星が乱舞を始め、同じ場所で観測していた数十人の間から驚き
のどよめきと奇声が果てしなく上がり続けました。 ピークでは毎秒複数個が飛び、しかも3つ
並行にならんで飛んだり、地面に人の影を落とす火球があったりと、しまいには写真を撮るのを
投げ出して、ただ感動して眺め尽くす人もいました。 本当に最後は声が枯れてしまったほどで
した。 あきらかに毎時数千個から1万個に達する大流星雨でした。
2回目の極大をはさんだ10枚のショットを合成作製した画像です。
魚眼レンズのおかげで、地面に人々の影をはっきりと落としたこの夜最大級の火球も捉える事が
できました。
1998年にチェコのモドラ観測所で撮られた全天カメラ(魚眼)の画像が頭から離れず、迷わ
ず高価な魚眼レンズを購入して挑んだのですが、その甲斐報われて、イメージ通りの画像を手に
する事ができました。
1998年に日本で流星雨が見られると予測されてからフラれ続けて以来3年目、遂に夢は現実
となって叶いました!

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